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本の音

本音・・・率直な本の感想。本ノート・・・本の記録として。

生涯投資家vs生涯漫画家 世界で一番カンタンな投資とお金の話/西原理恵子

評価:★★★★

タイトル通り、投資とお金について、投資家の村上さんと漫画家の西原さんが対談している内容の本。
詳しく投資とは・・・と語るというよりは、投資ってこんなもんなんだよーくらいで書かれている。
西原さんは今までギャンブルとかFXで大損していて、だから何も知らない訳でなく、私よりはいろいろ投資の事について知ってる。
それでも、今回の会談で投げかける質問は普段、素人の私が思うような事ばかりなので読んでいて分かりやすかった。

まず、投資とはどういうものなのか、ギャンブルと株は違うという話、今話題のビットコインやFXとはどういうものか、という事が語られ、実際に村上さんにアドバイスを得て、西原さんと西原さんの息子さんが株を買っている。
西原さんは日経225というやつ、息子さんは自分が好きなゲーム会社とラーメンチェーンの株。
それを通してゲーム会社の株を買うことは・・・とか、ラーメン屋の株を買うことは・・・というのが具体的に見える。
実際にやっているのを見ていると、ああ、そうなんだな・・・と分かりやすい。

株をやっていると世の中の動向が気になったり、ニュースを見たり、それを家族で話題にしたりと、もし、儲からなくても利点もあるな・・・と思ったし、興味をもった。
その反面、数字に強い人が株に向いていると言うのを見ると全く私には向いてないと思ったし、実際に西原さんが株の口座を開く時、書類がどうの、印鑑証明がどうのとすぐに作れなかったというのを見ると面倒だな・・・とも正直思った。

村上さんという人はこの本で初めて知ったけど、元官僚で、小学生の頃に親から100万円もらって投資を始めたらしい。
そんな子供の頃からお金に慣れ親しんで、自分で増やす事をしていたというのは筋金入りだと思うし、そういう人と全く投資なんて無縁な人間とではお金に対する考え方が違うのは仕方ない事だと思う。

私がこれを読んで思ったのは、当たり前の事だけど、もし投資するなら上がっても下がっても笑える範囲でやるものだという事。
した事もないのにいきなり投資で儲けようという気持ちでつぎ込むのは危険だと思う。
それで言うと、指導された村上さんもいきなり投資家でなく、官僚になってから・・・という事で、多分、お金をある程度貯めて、余裕のある中でしたんだろうと思う。

村上さんは年金をもらうのを辞退して、今はお金を放出する方に力を注いでいるらしい。
お金がある程度以上ある人は皆、ボランティアや寄付をしたりしているけど、お金はもういらないって一度は言ってみたいな~と、ずんの飯尾さんみたいに寝っ転がって思った(^^;
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ジャンル : 本・雑誌
テーマ : 読んだ本

[ 2020/02/06 17:30 ] 生きるヒントをくれる本 | TB(-) | CM(0)

呪詛抜きダイエット/田房永子

評価:★★★★

この本を本屋で見つけて、買おうかどうかかなり迷ってしまった。
今まで何冊か田房永子さんのマンガを読んできて、もう大体の事は出尽くしたのかな・・・、似たような内容なんだろうな・・・と思いつつ・・・
田房永子さんのマンガは加藤諦三さんの本のように、しばらくすると何故か読みたくなる。
同じ悩みを抱えている私にとっては何となく中毒性のある本だと思う。

今回は自分の容姿・・・主にダイエットについて外側からだけでなく、心から改善して痩せた体験談を綴った内容。
読んでいて意外だったのは、以前読んだマンガに出てたゲシュタルト療法の際に、実は夫にキレる事よりも今回の食べるのをやめられない事の方が悩みだったということ。
第三者の私からすれば、警察を呼ぶほどの事態になった、夫にキレる方が深刻な気がするけど、それだけご本人にとって痩せること、食べるのがやめられない事は深刻な悩みだったんだな・・・と思った。

今回、田房さんは内面的な事に関してはヒプノ、ゲシュタルト療法、精神科・・・といった所で相談したり、ワークを受け、身体の方で言えば、ネットでお得なクーポンの使える様々なトレーニングやヨガ、エステに行っている。
自分を変えたいってただ思うだけでなくて、実際にこんなに行動するなんて・・・本当にすごいと思う。
その中では失敗に近いようなものもあるけど、それにもメゲずに色々試しているのが素晴らしい!
だから変われたんだなって思って尊敬した。

内面的な事に関してはやはり、母親だけでなく、母方の女性たちが関係していた。
その人たちは自分の内面にあるものを全く気付いてなくて、そのまま生きていってこの生涯を全うするんだろうな・・・と思う。
そういう人にこそ、人を傷つけないようにするために心のワークが必要だと思うのに。

今回、ヒプノのワークで、田房さんが足軽の姿を見たというのがユニークだな~と思った。
普通、扉というと、西洋風のものをイメージする人が多いと思うけど・・・。
私の中には全くないイメージなので、そういうイメージもあるんだな~と、何だか新鮮だった。

ジャンル : アニメ・コミック
テーマ : 漫画

[ 2019/12/06 22:06 ] 生きるヒントをくれる本 | TB(-) | CM(0)

樹木希林 120の遺言 ~死ぬときぐらい好きにさせてよ/樹木希林

評価:★★★☆☆

タイトルは「樹木希林120の遺言」とあるけど、生前、インタビューなどで語った樹木希林さんの言葉が載せてある本だった。
この本は8章に分かれていて、第一章は「生ー人生と幸福について」、二章は「病ーがんと病いについて」となっていて、あと、老、人、絆、家、務、死と続いている。

読んでいて、とにかくすごい人だなぁ・・・と思った。
修行をしている僧や哲学家でも中々ここまでの域にはいけないのでは・・・という思いや考えが語られている。
達観しているし、とにかく隙がない。
ただ、私は何でも多角的に、そして斜めに物を見るので・・・例えば、
生前、樹木希林さんが物がいらないと言ってたのは、欲がないというのはもちろん、既に物も何も備わっていたからだろうな・・・と思った。
何もない人がそれ以上にシンプルに、何もいらないとはならないと思う。
だけど、それを実行しているのはすごい。
すごいけれど、飄々として自然なのがまたすごい。

会談の様子をテレビで見た際、笑っているけれど目が鋭い、笑ってないという顔だったのはこういう事だったんだ・・・とこの本を見て納得した。
でも、それを意識的にしてやって、さらに自然になってしまうというのがすごいと思う。

この本で印象に遺ったのは、北大路魯山人の『人はいつ死んでもよいのである。人はこの世に生まれて来て、どれだけの仕事をしなければならぬときまったわけのものではない』という言葉。
その言葉を樹木希林さんが気に入っていたというのはらしいな・・と思った。
あと、お孫さんの一人を、自分のことを嫌っていて、自分もあまりいい感じをもってなかったと書かれていたこと。
達観しているといってもそういうのはあるんだな・・・と思ったし、それをさらっと書いてるのもすごいと思った。

・・・というように、この本のレビューでは「すごい」を連発。
それだけに、この本に書かれている事を見習って・・・とか、人生の書に・・・とは私にはならなかった。
すごい人だったんだなぁ・・・と読み終えてただただ、思う本だった。

ジャンル : 本・雑誌
テーマ : 読んだ本

[ 2019/11/08 18:04 ] 生きるヒントをくれる本 | TB(-) | CM(0)

あなただけじゃないんです/瀬戸内寂聴

評価:★★★★

瀬戸内寂聴さんの人生相談本。
私は実は瀬戸内寂聴さんの本を読んだのは初めて。
どうにも女の業の深い人、ドロドロした情念の持ち主、という先入観があり、本を手に取る気になれなかった。
でもテレビに出られている瀬戸内寂聴さんを見ると、無邪気で可愛らしい女性という印象。
そして、皆に愛されている。
その理由はこの本を読んで分かったような気になった。

とにかく読んでいて心が救われる本だった。
それは、最初の質問
「近所の奥さんたちのおしゃべりは考えるだけで憂鬱です」
というお悩みに対して、
まず最初に、
「自分に自信を持ってください。私は、あなたのような人が好きです」
と最初に書かれていた。
そこから心をつかまれた。
まず、自分の悩みを認めてくれる。
そして、だけど、こうした方がいいよ、という風に答えてくれる。
こういう風に返してくれると素直にその人の言葉が入ってくるよな・・・と思った。

また、僧侶だからと言って正しい事、清らかな事ばかり書いてある訳でもなく、例えば、離婚した際、慰謝料はもらった方がいいとか、浮気したダンナと今離婚するのは損だとか、本当に俗っぽい事も書いてあって、だから入ってくるというのがあった。

この本で一番印象的だったのは、
「あえて苦しいほうを選ぶ必要はありません」という言葉。
普通、こういう本では迷った時は苦しい方を選べ、とあるけれど、この本では普通の生活を送る人はいかにもこっちへ行ったら苦しいと思うほうは選ばない方がいいと思う。そういう道を選ぶ方がいい人は限られていて、それは小説家、仏教家、芸術家というものだ、という考えはとても新鮮だった。

仏教に基づいた教えというのも書かれているけれど、それも瀬戸内寂聴さんの豊富な人生経験が書かれているからこそ私には「なるほど」と素直に読める所があった。
これがもし、10代、20代の人が書いた本だとしたら同じ事が書いてあっても全く心に響かなかったと思う。
人生の先輩の言葉として読める本だった。

ジャンル : 本・雑誌
テーマ : 読んだ本

[ 2019/03/16 22:41 ] 生きるヒントをくれる本 | TB(-) | CM(0)

人生を整える「瞑想」の習慣/加藤史子

評価:★★★★

図書館で借りた本だけど、思わず本屋で買ってしまった。
この本は瞑想の仕方を丁寧に教えてくれるというよりも、瞑想を通して他の、人生を好転させるような習慣を紹介する本となっている。
そこが読んでいてワクワクして、本屋で見かけた時に思わず買ってしまった。

まず、最初に瞑想をするとこんないい事があるというのが書かれており、それを読んでいるとワクワクする。
そして、簡単な瞑想として1分間瞑想、ソーハム瞑想というのが紹介されている。

その後、瞑想とは関係ないようにも思われる瞑想が紹介されており、それは読んでいると「これはNLPの手法を用いているな」とか、ホオポノポノなんかが紹介されていたりする。
つまり、瞑想という題目で、他のスピリチュアル的なこと、心理学的な事も作者流にアレンジして紹介した本といえると思う。
それもかみ砕いた感じで、難しい事を学ぶよりもやってみようかなと思えるのがいいと思った。
私自身は10分間瞑想する、というのは気持ちいいというより苦痛で、ここに書かれているようにほんの3回深呼吸、というくらいの気持ちでやる方が続けられると思う。

ジャンル : 本・雑誌
テーマ : 読んだ本

[ 2019/03/12 10:12 ] 生きるヒントをくれる本 | TB(-) | CM(0)